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チョコレート・ココア健康講座

Q12

チョコレート・ココアには「カフェイン」が含まれていると聞きますが、子供や妊婦が食べても大丈夫ですか?

A
チョコレート・ココアには、テオブロミンや少量のカフェインが含まれていますので、小児や妊婦は多量の摂取をできるだけ控えましょう。
ミルクチョコレート25 g に含まれるカフェイン量は、レギュラーコーヒー1杯に含まれるカフェイン量に比較すると約1/10です。

カカオ豆由来のチョコレート・ココアには、テオブロミンや、少量のカフェインが含まれています。
テオブロミン、カフェインはお茶に含まれるテオフィリンと共に、メチルキサンチン類と言われています。テオブロミンは、自然界ではほぼカカオのみに含まれ、チョコレートやココアの苦味成分で、この名前はカカオの学名であるテオブロマ(Theobroma:ギリシャ語で「神様の食べ物」の意味)に由来します。
レギュラーコーヒー1杯に含まれるカフェイン量は、カカオ分の含有量が多いハイカカオチョコレート(25 g)に含まれる量の5倍以上です。

チョコレート・ココアのメチルキサンチン実測値(例)
チョコレートの種類と量 テオブロミン カフェイン
カカオマスの多いミルクチョコレート 25 g 75 mg 7 mg
ハイカカオチョコレート(カカオマス70 %) 25 g 229 mg 21 mg
ココアパウダー(脂肪23 %) 5 g 105 mg 7 mg

参考ですが、レギュラーコーヒー(約150 ml)ドリップのカフェインは約115 mg、紅茶(約150 ml)ドリップは約50 mg、コーラ飲料(約350 ml)は46 mgです[1]

メチルキサンチン類の構造

メチルキサンチン類は強度の著しい差はあるものの、気管支拡張作用、強心・利尿・血管拡張作用、中枢刺激作用を持っています[1]。カフェインはテオブロミンに比べると、メチル基が一つ多いだけで、脂溶性が増え、脳に移行しやすくなり、テオブロミンの2〜3倍の親和力で、脳の中にあるアデノシン受容体に結合しようとするアデノシンと競合し、中枢神経に効果をおよぼします。一方、テオブロミンは平滑筋に重要な効果を持ち、中枢および末梢作用が穏やかで、リラックス効果、冷え性改善、利尿作用があると言われています。ヨーロッパのホテルで、ナイトキャップ(寝酒)のかわりに5 gほどのダークチョコレートが1〜2枚置かれていることがよくありますが、安らかな眠りをさそうために使われているようです。
カカオ摂取による有益な効果については、ポリフェノールだけでなく、メチルキサンチンも役に立っている可能性が高く、中でもテオブロミンは望ましくない副作用が少なく、抗腫瘍性、抗炎症、心血管疾患を保護するものとして働いていると報告されています[1][2]。その他、テオブロミンによる歯のエナメル表面の保護[3]やHDLコレステロール増加効果の報告[4]、そして2014年のチョコレート・ココア国際栄養シンポジウムにおいて芦田は、カカオ豆抽出物をマウスに摂取させると脂肪の蓄積が抑制することが分かったと報告しています。カカオ豆有効成分の探索の結果、その有効成分はテオブロミンであり、カフェインはテオブロミンによる抑制効果を増強する作用をもつことが明らかになったと述べています。又、カカオやチョコレート中のメチルキサンチンの健康上の効用ついては、2013年にレビューが出ています[5]
先に述べましたが、通常のチョコレートやココアパウダーには、カカオポリフェノールと共に、メチルキサンチン類も含まれていますから、ココアパウダーの冷え改善効果や認知機能改善効果に関与している可能性もあります。
このように適度な量のチョコレートやココアはいいのですが、過度な摂取は控えなくてはなりません。小児や妊婦は出来るだけ控えるのが良いでしょう。また、犬や猫などは、人間に比べて摂取したテオブロミンを代謝する能力が非常に低いため与えてはいけません。

チョコレート・ココア国際栄養シンポジウムでの関連発表

  • 芦田 均「カカオ豆抽出物による脂肪細胞の分化と脂肪蓄積の抑制効果」:第19回チョコレート・ココア国際栄養シンポジウム(2014)

引用文献

[1] 栗原 久 カフェインの科学(学会出版センター)

[2] E. Martínez-Pinilla et al. Front Pharmacol. 2015, 6: 30

The relevance of theobromine for the beneficial effects of cocoa consumption

[3] B. Kargul et al. Oral health prev. dent. 2012, 10: 275-282

Evaluation of Human Enamel Surfaces Treated with Theobromine: A Pilot Study

[4] N. Neufingerl et al. Am J Clin Nutr. 2013, 97(6): 1201-1209

Effect of cocoa and theobromine consumption on serum HDL-cholesterol concentrations: a randomized controlled trial

[5] R. Franco et al. Nutrients. 2013, 5: 4159-4173

Review:Health Benefits of Methylxanthines in Cacao and Chocolate

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