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チョコレート・ココア健康講座

Q4

チョコレート・ココアは1日にどれくらい食べると健康によいですか?

A
チョコレート・ココアは嗜好品であり、医師が処方する薬ではありませんから、何グラム摂れば健康に良いという対象ではありません。
生活習慣病の改善などの健康効果に関する報告から、1日に少なくとも5〜10 g程度のビターチョコレート(1〜2片程度)又はココア一杯(純ココアで5〜10 g程度)を毎日続けることが良いと考えられています。

チョコレート・ココアは嗜好品であり、医師が処方する薬ではありませんから、何グラム摂れば健康に良いという対象ではありません。そこで、いままで報告されている疫学調査や介入試験の結果から参考になる報告を探してみますと、以下のような報告があります。

研究者 年・国名 対象者・人数 カカオ摂取量・
調査期間
有効性
[1]
2006
オランダ
(Zutphen Elderly Study)
高齢男性
450名
カカオ摂取区
(1)4.18 g日
(2)0.92 g日
(3)0 g/日
15年間
・5年後血圧低下
・カカオ摂取量3群で比較。15年間の心疾患を含むすべての事由による死亡リスクは、摂取量と逆相関で低下する。
[2]
2010
ドイツ
心筋梗塞症、脳卒中がなく、降圧剤を使っていない35〜65歳19,357名 ダークチョコレート
平均7.5 g/日
10年間
平均7.5 g/日の人たちは血圧が下がり、更に平均1.7 g/日の人たちに比較して心臓麻痺や脳卒中のリスクが39 %低い。

*)ダークチョコレートは、カカオマス・砂糖(場合によってはココアパウダー・ココアバターも使う)から造られるチョコレートで、カカオマス(脂質50〜55 %)を45〜80 %、砂糖20〜55 %、ココアバター0〜5 %から成り、日本ではビターチョコレート、ハイカカオチョコレートと呼称されています。[3]

オランダの調査の結果、高カカオ摂取群4.18 g/日の人には心疾患のリスク低下が認められました(カカオ摂取群4.18 gというのは、ダークチョコレートに換算すると約10 gに相当します)。ドイツでの疫学調査では、ダークチョコレート1日平均7.5 gを摂取する人たちは血圧が下がり、更に1日平均1.7 g摂取する人に比較し心臓麻痺や脳卒中のリスクが39 %低いことが分かりました。

また、短期の介入試験(臨床試験)で、Taubertら[4]の報告があります。

研究者 年・国名 対象者・人数 介入試験 有効性
[4]
2007
ドイツ
44名
軽度高血圧患者
ハーフビター
6.3 g, 18週
血圧を低下させ、血管拡張作用のあるNO産生を改善

欧米で実施した臨床試験では、ダークチョコレート約100 g/日で短期の介入試験を実施し、有用性を見出された報告がありますが、Taubertらの臨床試験では1日6.3 gを18週間摂取したところ、有意に血圧が低下したと報告しています。
しかし、これらの研究は日本人を対象とした試験ではありません。日本人の年間のチョコレート一人あたりの消費量が2.2 kgであるのに対して、北部ヨーロッパの人は5〜10 kg消費しており、体格・人種も異なります[5]
そこで、日本人を対象としたチョコレートやココアの試験を列挙します。

研究者 年・国名 対象者・人数 介入試験
試験食品・量・
摂取期間
有効性
[6]
2009
日本
39名男性 ブラックチョコレート45 g,2週間 冠動脈循環を大きく改善
[7]
2007
日本
25名正常域及び軽度の高脂血症者 ココアパウダー26 g + 砂糖12 g,
12週間
HDLコレステロール上昇、LDL酸化抵抗性上昇
[8]
2007
日本
160名健常者 ココアパウダー 13, 19.5, 26 g/日で4週間 酸化LDL低下、LDLコレステロール低下、HDLコレステロール上昇
[9]
2009
日本
女子学生 純ココア、脱脂ココアそれぞれ8 g 冷え改善効果

Shiinaら[6]は、ブラックチョコレート45 g/日、Babaら[7][8]は、ココアパウダー1日19.5 gあるいは26 g摂取させた試験を行っていますが、健康に対する負の効果は見当たらなかったと述べています。Ariyamaら[9]は、ココアの温効果の主要成分としてテオブロミン、ポリフェノールのいずれにも可能性があり、更に両物質の複合効果もあると報告しています。

現在のところ、前述した報告から、チョコレート・ココアの健康効果のためには、日に少なくとも5〜10 g程度のダークチョコレート(1〜2片程度)又はココア1杯(純ココアで5〜10 g程度)を毎日続けることが良いのではと考えます。ダークチョコレートは10 gで約60 kcal、純ココア10 gで約36 kcalです。

チョコレート・ココア国際栄養シンポジウムでの関連発表

  • 灘本知憲 「ココアによるヒト体表温の冷え改善効果」:第13回チョコレート・ココア国際栄養シンポジウム(2008)

引用文献

[1] B. Buijsse et al. Arch Intern Med. 2006, 166(4): 411-417

Cocoa Intake, Blood Pressure, and Cardiovascular Mortality The Zutphen Elderly Study

[2] B. Buijsse et al. Eur Heart J. 2010, 31(13): 1613-23

Chocolate consumption in relation to blood pressure and risk of cardiovascular disease in German adults.

[3] S. T. Beckett Industrial Chocolate Manufacture and Use Fourth Edition Wiley-Blackwell (2009)

[4] D. Taubert et al. JAMA. 2007, 298(1): 49-60

Effects of low habitual cocoa intake on blood pressure and bioactive nitric oxide : a randomized controlled trial.

[5] カカオ統計2015年度版 日本チョコレート・ココア協会

[6] Y. Shiina et al. Int. J Cardiol. 2009, 131(3): 424-9

Acute effect of oral flavonoid-rich dark chocolate intake on coronary circulation ,as compared with non-flavonoid white chocolate, by transthoracic Doppler echocardiography in healthy adults

[7] S. Baba et al. Am J Clin Nutr. 2007, 85: 709-717

Continuous intake of polyphenolic compounds containing cocoa powder reduces LDL oxidative susceptibility and has beneficial effects on plasma HDL-cholesterol concentrations in humans.

[8] S. Baba et al. J Nutr. 2007, 137: 1436-1441

Plasma LDL and HDL cholesterol and oxidized LDL concentrations are altered in normo- and hypercholesterolemic humans after intake of different levels of cocoa powder.

[9] 有山 愛 他 日本食品科学工学会誌 2009, 56 :628-638.

「ココア摂取がヒト体表温に及ぼす影響」

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