Q10 チョコレート・ココアの研究が日本をはじめ世界中で進んでいると聞きますが、これまでにどんなことがわかっていますか?

2 糖尿病

この項では、チョコレートやココアを摂取することにより、耐糖能やインシュリン抵抗性、インシュリン感受性を指標にした糖尿病の改善効果を中心に解説し、肥満や他の生活習慣病とのかかわりを調べた文献について紹介します。
厚生労働省の平成28年「国民健康・栄養調査」によると、「糖尿病が強く疑われる者」及び「糖尿病の可能性を否定できない者」の合計は約2,000万人に達すると推計されています。糖尿病は多くの重篤な合併症をもたらし、他の生活習慣病とも複雑に絡み合った病態を示します。そのために、糖尿病の予防、改善は近年ますます重要な課題と考えられています。糖尿病および他の生活習慣病に対する危険因子には、食品の過剰摂取や偏り、そして運動不足などの日頃の生活習慣やそれに伴う肥満などが重要と考えられています。チョコレート、ココアによる糖尿病の改善、予防に関する介入試験の論文は既に多く存在し、動物実験によるメカニズムの検討が精力的に行われています。

代表的な介入研究

S. Almoosawi et al.(2010)[1]
項 目 詳 細
被験者 被験者数:18~30歳の健常女性16名
試験デザイン 二重盲検クロスオーバー試験
ウォッシュアウトは14日以上
試験食品 (1)高カカオフラバノール含有ココア
(2)低カカオフラバノール含有ココア
含 量 フラバノール量/日
(1)173 mg (2)13 mg
摂取期間 fMRI測定前、5日間摂取。5日目はfMRI測定1.5時間前に摂取。
結 果 脳血流量は、高カカオフラバノールココア摂取により増加しました。
応答時間や心拍数には有意差はありませんでした。
S. Almoosawi et al.(2012)[2]
項 目 詳 細
被験者 被験者数:II型糖尿病患者60名
試験デザイン 二重盲検並行群間比較試験
試験食品 (1)ダークチョコレート(25 g)32名
(2)ホワイトチョコレート(25 g)28名
含 量 フラバノール/日
(1)45 mg
(2)520 mg
(3)990 mg
摂取期間 8週間
結 果 MMSEテストでは群間差は認められませんでした。
TMT Aテスト、TMT Bテスト、Verbal fluency testは、低フラバノール摂取群と比べ、中および高フラバノール摂取群(3)の方が、良い成績となりました。
インスリン抵抗性、血圧、脂質過酸化は、中(2)および高フラバノール摂取(3)により低下していました。
A. Rostami et al.(2015)[3]
項 目 詳 細
被験者 被験者数:II型糖尿病および高血圧患者60名
試験デザイン 二重盲検並行群間試験
試験食品 (1)ダークチョコレート(25 g)32名
(2)ホワイトチョコレート(25 g)28名
含 量 フラボノイド/日
(1)450 mg (2)0 mg
摂取期間 8週間
結 果 試験開始時と比較して試験終了時に、(1)群はApo A-1が上昇し、fasting blood sugar、hemoglobin A1c、Apo BそしてLog of hsCRPは低下しました。しかし、それらに対し(2)群に変化はありませんでした。(1)群は(2)群と比較して、血圧が有意に低下しました。
D. D. Mellor et al.(2010)[4]
項 目 詳 細
被験者 被験者数:II型糖尿病患者12名
試験デザイン 二重盲検クロスオーバー試験
試験食品 (1)高フラバノール含有チョコレート
(2)低フラバノール含有チョコレート
含 量 フラバノール
(1) 16.6 mg エピカテキン (2) < 2 mg エピカテキン
摂取期間 8週間ずつの交差試験。4週間のwash out期間。
結 果 評価した次の項目、体重、 glycaemic control、 lipid profile そして highsensitivity C-reactive proteinの中で、(1)群ではHDLコレステロールが増加し、総コレステロール量は減少しました。(2)群では変化がありませんでした。
K. Davison et al.(2008)[5]
項 目 詳 細
被験者 被験者数:肥満症の人49名
試験デザイン 二重盲検並行群間比較試験
試験食品 (1)低フラバノールココア + 運動 13名
(2)高フラバノールココア + 運動 13名
(3)低フラバノールココア 11名
(4)高フラバノールココア 12名
含 量 フラバノール/日
(1)(3)18 mg (2)(4)451 mg
摂取期間 12週間
結 果 低フラバノール摂取群と比較して高フラバノール摂取群は、運動の有無とは関係なくFMDが改善しインシュリン抵抗性、拡張期血圧および平均血圧が減少しました。運動群は脂肪の酸化を促進し腹部脂肪を減少させました。
D. D. Mellor et al.(2013)[6]
項 目 詳 細
被験者 被験者数:II型糖尿病患者10名
試験デザイン 二重盲検クロスオーバー試験
ウォッシュアウト期間 1週間
チョコレート摂取後60分後に75 gのグルコース摂取。そして2時間後の急性高血糖時に測定。
試験食品 (1)高ポリフェノール含有チョコレート
(2)低ポリフェノール含有チョコレート
含 量 フラバノール量/日
(1) 16.6 mg (2) < 2 mg
摂取期間
結 果 低ポリフェノール摂取群と比較して高ポリフェノール摂取群は、急性高血糖時の血管内皮機能を改善し、尿への15-F2t-isoprostaneの排泄を抑制しました。
A. Basu et al.(2015)[7]
項 目 詳 細
被験者 被験者数:肥満症のII型糖尿病患者18名
年齢:56 ± 3歳
試験デザイン 二重盲検クロスオーバー試験
ウォッシュアウト期間1週間
朝空腹時に高脂肪食と同時に被験食品を摂取し、空腹時及び朝食摂取後の血清を比較
試験食品 (1)高フラバノールココア
(2)低フラバノールココア
含 量 フラバノール
(1)480 mg(ポリフェノール 960 mg)
(2)< 0.1 mg(ポリフェノール 110 mg)
摂取期間
結 果 低フラバノール摂取群と比較して高フラバノール摂取群は、HDLコレステロールを増加させました。また、インシュリン量が増加しました。大血管の弾性が減少しました。その他の、血清脂質や糖および炎症に関する指標に差はありませんでした。
P. J. Curtis et al.(2012)[8]
項 目 詳 細
被験者 被験者数:II型糖尿病の月経終了後の女性患者93名
試験デザイン 二重盲検並行群間試験
試験食品 (1)高フラバノールチョコレート + イソフラボン 47名
(2)placebo 46名
含 量 フラバノール
(1)850 mg flavan-3-ols(90 mg epicatechin)+100 mg isoflavone
(2)0 mg
摂取期間 1年間
結 果 低フラバノール摂取群と比較して高フラバノール摂取群は、インシュリン抵抗性が減少し、インシュリン感受性が増加しました。総コレステロール量が低下し、HDLコレステロール比およびLDLコレステロールも減少しました。今後10年間の心血管病罹患リスクが低下しました。その他、血圧、血清中の糖や糖尿病マーカーに差は見られませんでした。
J. I Dower et al.(2015)[9]
項 目 詳 細
被験者 被験者数:40~80歳の健常人35名
試験デザイン 二重盲検クロスオーバー試験
試験食品 (1)(-)-epicatechin
(2)quercetin-3-glucoside
(3)プラセボ
含 量 フラバノール
(1) 100 mg (2) 160 mg
摂取期間 4週間ずつの交差試験。4週間のwash out期間
結 果 エピカテキンはFMDを大きくは改善しなかったが、血漿インシュリン量を減少させ、インシュリン抵抗性を減少させました。しかし、血糖値、BP、およびその他の心血管に関する指標に影響はありませんでした。ケルセチンは上記いずれに関しても効果は認められませんでした。
N. Parsaeyan et al.(2014)[10]
項 目 詳 細
被験者 被験者数:II型糖尿病患者100名
試験デザイン 二重盲検並行群間比較試験
試験食品 (1)ココア(10 g)+ 粉乳(10 g) 50名
(2)粉乳(10 g)50名
それぞれ1日に2回
含 量 記述なし
摂取期間 6週間
結 果 ココア摂取群は、血中コレステロール、中性脂肪、 LDL-コレステロール そして TNF-α、hs-CRP, IL-6をそれぞれ低下させました。ココア摂取群はコントロール群と比較して、脂質酸化を抑制しました。ココア摂取はCox-2活性化を抑制し、炎症性プロスタノイド合成を抑制している可能性が考えられました。

代表的な総説

  • L. Hooper et al. (2012) [11]

    ココア摂取におけるたくさんのランダマイズされたトライアルからのメタアナリシスで、ココアの摂取が内皮機能だけでなく、インスリン感受性を改善するが、血中脂質や血圧への効果についてのエビデンスは弱いと報告した。

  • Rob M.van Dam et al. (2013) [12]

    食品に含まれるフラボノイドと2型糖尿病および心血管病の進展について、最近の研究状況をレビューし、コホート研究とランダマイズドトライアルからのエビデンスは、心臓血管の健康へのアントシアニジン(ベリー)とフラバン-3-オール(緑茶やココア)などの食品が有益な効果を示唆しているとした。Hooperと同様、これらのことは、長期のランダマイズされたトライアルで確かめることが必要であるし、純品の化合物による評価が重要であると述べている。

  • D. Grassi et al. (2013) [13]

    内皮は動脈の恒常性においてきわめて重要な役割をする。そして、インスリン抵抗性はいろいろな前糖尿・糖尿病の状態において最も重要な病態生理学の特徴である。内皮機能不全により減少したNOの生物学的利用能は、アテローム性動脈硬化症の発生のもっとも初期の段階と考えられる。更にインスリン抵抗性は少なくとも部分的に、内皮機能不全を説明することができる。内皮機能不全は、心血管リスクや心血管障害の将来の進展に対する重要で独立した予兆であると考えられる。カカオ由来のココアやフラボノイドは、心血管保護においてこれらのメカニズムをプラスに調整すると考えられる。

  • F. Emanuela et al. (2012) [14]

    メタボリックシンドロームは心血管疾患や糖尿病に対するリスクを増加させる複雑な臨床症状である。内蔵肥満とインシュリン抵抗性はメタボリックシンドロームにおける心血管の負の状態を決定する主な因子と考えられている。この総説では、インシュリン抵抗性や内皮および微小心血管の障害をもたらす慢性的な程度の低い炎症状態の進展に対する肥満が持つ主な役割について解説する。炎症状態の発端は過食やメタボリック細胞(脂肪細胞、肝細胞、あるいは筋細胞)における炎症誘発状態の始まりであり、また、それに続いて生じる炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-6、アディポネクチン、その他)の増加による免疫細胞が誘導され、それによって全身の炎症状態がもたらされると考えられる。肥満によりひきおこされた炎症プロセスは、高血圧、アテローム性動脈硬化、脂質異常代謝、インスイン抵抗性やメタボリックシンドロームを特徴づける糖尿病のような複雑な事態をもたらすが、糖尿病や心循環器疾患の病因における脂肪組織の役割をフォーカスするためには他の研究が必要である。

  • F. Ali et al. (2014) [15]

    肥満および肥満に関連する代謝疾患は、世界中で最も増えている疾患であり、摂取する栄養が関連している。肥満の特徴は白色脂肪組織から始まり全身性に至る慢性的な炎症と関係している。耐糖能や炎症の改善にはポリフェノールリッチなココアまたはココア由来製品の摂取が一つの方法として考えられる。ココアポリフェノールは抗酸化能や抗炎症効果を有することがin vitro および in vivo 研究で報告されている。ココアに含まれるポリフェノールは、代謝に関する遺伝子の誘導やエネルギー代謝に重要な多くの遺伝子の発現を制御する転写因子を活性化することにより脂肪代謝を調節すると報告されている。最近になり、ココアポリフェノールが肥満関連疾患に対して有する効果を説明できる可能性のあるいくつかの標的分子(NF-κB、活性化protein-1、PPAR、LXR-α、アディポネクチン遺伝子)が確認されている。ポリフェノールリッチなココア製品は、慢性的な炎症を抑制する多くのメカニズムによって肥満関連代謝疾患を減少させる可能性がある。

  • L. Tucakovic et al. (2015) [16]

    肥満は先進国おける健康上大きな問題であり、心臓疾患、高血圧、高脂血症および糖尿病の原因と捉えられている。肥満による炎症は耐糖能や心臓疾患に対して影響を及ぼす。ポリフェノール(カテキン、トコフェロール、レスベラトロール、クルクミンおよびアントシアニジン)は脂肪組織の炎症を抑制すると考えられてきた。脂肪細胞の機能不全が肥満や肥満に関連する疾患の大きな原因であることは広く受けられている。この総説では、食品由来のポリフェノールが糖尿病患者のインシュリン感受性を増すと同時に、肥満および肥満に関連する炎症を予防する栄養学的な役割について記述している。

  • L. Goya et al. (2016) [17]

    慢性的な炎症は動脈硬化や心血管系疾患に至る重要なステップであり、ある種のがんの発生や進展に関連あるステップと捉えられている。多くの研究から得られたデータは、ココアそしてココア由来のフラバノールが炎症プロセスを効果的に変化させ、そのことによって動脈硬化・心血管系疾患およびがんに対するリスク要素を減少させる可能性を示唆している。この総説では、細胞培養、動物及び人を対象にした研究において、ある特定のバイオマーカーや炎症プロセスに対するココア、ココア成分およびココア派生物の最新の研究成果にフォーカスして記述する。
    細胞培養、動物のたくさんの研究は、カカオフラバノールが前炎症性サイトカインを減らし、NF-κB、COX-2、iNOSの炎症メディエーターを阻害することを明確に示した。動物や人間のいくつかの研究は、ココアの摂取あるいはフラバノールの投与は、VCAMおよびICAMのような内皮炎症の重大なバイオマーカーを減らし、更にココアの抗炎症効果をサポートすることを追加的に示した。
    細胞培養研究、動物実験、人間のココア介入試験の結果の大多数は、カカオ化合物、特にフラバノール、カカオ可溶性成分、カカオリッチなチョコレートの抗炎症効果をサポートする。重要なことは、カカオ製品は人々に好まれ、それらの推奨される摂取量については、特にチョコレートについて、バランスのとれた食事の状況のなかで摂られるのがよい。

代表的な動物実験

  • S. Y. Min et al. (2013) [18]

    カカオポリフェノール抽出物は、3T3-L1前駆脂肪細胞において、インスリンレセプターキナーゼ活性や、ERKおよびAktのような増殖性の下流のシグナリングマーカーを阻害し、高脂肪食で飼育したマウスにおける肥満の進展を妨げる。

  • F. Ali et al. (2015) [19]

    ココアポリフェノールは脂肪組織への脂肪蓄積を抑制するために補助的に使用することが可能かもしれない。しかしこの分子的メカニズムはまだ明らかではない。この論文は、ココアポリフェノールが腸間膜白色脂肪組織における脂肪代謝に関わる遺伝子発現に影響を与えるとの仮説について研究に関するものである。高脂肪食または低脂肪食でSDラットを12週間飼育し、その後、高脂肪食群のラットをココアポリフェノールを添加した餌で4週間飼育した。その結果、ココアポリフェノールを投与したラットは、脂肪合成に関する遺伝子の発現が減少したのに対し、脂肪分解に関するmRNAは増加していた。

  • Y. Gu et al. (2014) [20]

    高脂肪食で飼育された肥満マウスにおいて、肥満に関連する炎症に対するココアの抑制効果について研究を行った。ココアの投与は、白色脂肪組織における前炎症性遺伝子発現の下方制御により、肥満関連の炎症、インスリン抵抗性および脂肪肝を改善する。これらの効果は、部分的には、食事由来の脂肪の吸収調整と白色脂肪組織でのマクロファージ侵入を阻害することによってもたらされるように見える。

  • A. Papadimitriou et al. (2014) [21]

    糖尿病において、腎臓細胞外基質が蓄積する際にNOX4の高発現とそれにリンクしたAMPKの不活化およびTGFβ-1のシグナリングが関与するメカニズムについて研究し、更に、ココアがこれらに対してどのような効果を有するかを研究した。ココアによってもたらされるAMPKの増加は、NOX4/TGFBeta-1シグナリングを減らすことにより糖尿病性腎症に対し治療効果がある可能性が示された。

引用文献

  1. [1]S. Almoosawi et al. Br J Nutr. 2010, 103(6): 842-50
    The effect of polyphenol-rich dark chocolate on fasting capillary whole blood glucose, total cholesterol, blood pressure and glucocorticoids in healthy overweight and obese subjects.
  2. [2]S. Almoosawi et al. Food Funct. 2012, 3(10): 1035-43
    Differential effect of polyphenol-rich dark chocolate on biomarkers of glucose metabolism and cardiovascular risk factors in healthy, overweight and obese subjects: a randomized clinical trial.
  3. [3]A. Rostami et al. ARYA Atheroscler. 2015, 11(1): 21-29
    High-cocoa polyphenol-rich chocolate improves blood pressure in patients with diabetes and hypertension.
  4. [4]D. D. Mellor et al. Diabetic Medicine. 2010, 27:1 318-1321
    High-cocoa polyphenol-rich chocolate improves HDL cholesterol in Type 2 diabetes patients.
  5. [5]K. Davison et al. Int j Obes(Lond). 2008, 32(8): 1289-196
    Effect of cocoa flavanols and exercise on cardiometabolic risk factors in overweight and obese subjects.
  6. [6]D. D. Mellor et al. Diabetic Medicine. 2013, 30(4): 478-483
    High-Polyphenol Chocolate Reduces Endothelial Dysfunction and Oxidative Stress During Acute Transient Hyperglycaemia in Type 2 Diabetes: A Pilot Randomized Controlled Trial
  7. [7]A. Basu et al. J Nutr. 2015, 145(10): 2325-32
    Acute Cocoa Supplementation Increases Postprandial HDL Cholesterol and Insulin in Obese Adults with Type 2 Diabetes after Consumption of a High-Fat Breakfast.
  8. [8]P. J. Curtis et al. Diabetes Care. 2012, 35(2): 226-232
    Chronic Ingestion of Flavan-3-Ols and Isoflavones Improves Insulin Sensitivity and Lipoprotein Status and Attenuates Estimated 10-Year CVD Risk in Medicated Postmenopausal Women with Type 2 Diabetes
  9. [9]J. I. Dower et al. Am J Clin Nutr. 2015, 101(5): 914-921
    Effects of the pure flavonoids epicatechin and quercetin on vascular function and cardiometabolic health: a randomized, double-blind, placebo-controlled, crossover trial.
  10. [10]N. Parsaeyan et al. J Diabetes Metab Disord. 2014, 13(1): 30
    Beneficial effects of cocoa on lipid peroxidation and inflammatory markers in type 2 diabetic patients and investigation of probable interactions of cocoa active ingredients with prostaglandin synthase-2 (PTGS-2/COX-2) using virtual analysis.
  11. [11]L. Hooper et al. Am J Clin Nutr. 2008, 88(1): 38-50
    Flavonoids, flavonoid-rich foods, and cardiovascular risk: a meta-analysis of randomized controlled trials
  12. [12]Rob M van Dam et al. Nutrition and Metabolism. 2013, 24(1): 25-33
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  15. [15]F. Ali et al. Mol.Nutr. Food Res. 2014, 58(1): 33-48
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  16. [16] L. Tucakovic et al. Food and Public Health. 2015, 5(3): 84-91
    Relationship between Common Dietary Polyphenols and Obesity-Induced Inflammation
  17. [17]L. Goya et al. Nutrients. 2016, 8(4): 212
    Effect of Cocoa and Its Flavonoids on Biomarkers of Inflammation: Studies of Cell Culture, Animals and Humans
  18. [18]S. Y. Min et al. International Journal of Obesity(Lond). 2013, 37(4): 584-592
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  19. [19]F. Ali et al. Genomics. 2015, 105(1): 23-30
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    Dietary cocoa ameliorates obesity-related inflammation in high fat-fed mice.
  21. [21]A. Papadimitriou et al. J Nutri. Biochem. 2014, 25(7): 773-784
    Increase in AMPK brought about by cocoa is renoprotective in experimental diabetes mellitus by reducing NOX4/TGFβ-1 signaling.