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チョコレート・ココア健康講座

Q10

チョコレート・ココアの研究が日本をはじめ世界中で進んでいると聞きますが、これまでにどんなことがわかっていますか?

A
カカオポリフェノールの抗酸化作用による心臓病のリスク低減・動脈硬化の抑制作用や肥満すなわち脂肪蓄積を抑える効果といった生活習慣病の予防効果、脳機能の改善効果などが研究成果として報告されています。また、抗菌、ストレス抑制、冷え症改善、便性改善など様々な効果があるとされ、研究が進められています。

カカオポリフェノールの持つ抗酸化作用が、ヒトの健康、特に生活習慣病などに対してどれほど影響を及ぼすかについて、短期の介入研究(臨床試験)が世界中で行われ、2000年以後おびただしい数の研究発表・報告がされました。並行して疫学研究が行われ、2006年にオランダの高齢者を対象としたThe Zutphen Elderly Study[1]が報告されました。ここでは主に介入研究およびメタ解析、そしてそのメカニズム研究について解説し、疫学研究については Q1.で詳しく紹介しています。

2000年ごろに、Karimら[2]が動物を用いて、ついで2003年にはFisherら[3]が健常者で研究を行い、フラバノールを多く含んだココアを摂取した際、一酸化窒素(NO)システムを活性化させることにより血管拡張を引き起こすことを報告しました。さらにCooperら(2008)[4]が、その機構について説明しています。

2006年にDing[5]によって、2009年にはRimbach[6]やCorti[7]らによってカカオポリフェノールと血管の健康に関する系統的な概説が発表されました。以後、従来の短期の介入試験、疫学研究と、それらをまとめた系統的概説(Systematic review)やメタ解析(Meta analysis)が、更には、冠動脈疾患の長期の介入試験やコホート研究が報告され始めています。一方で、研究分野は運動と体重減少に関する研究をはじめ、ミトコンドリア機能や認知機能(アルツハイマー病)などに及んでいます。チョコレートやココアの健康への有用性についての総説がKatzら(2011)[8]により書かれています。彼らは、「食べ過ぎにより体重が増えるといったリスクはあるかもしれないが、全体として、現在までの研究では、ココアやダークチョコレートを適度に食べることはリスクに勝るのではないか」と述べています。また、Andujar(2012)[9]は、カカオポリフェノールが有する抗酸化作用は、冠動脈の血管拡張を引き起こし、血管内皮のNO濃度を増やすことによる血管の弛緩や血管機能の改善を報告しています。更には、血小板粘着の減少、LDLコレステロールと酸化LDLの低下、HDLコレステロールの増加が報告されています。又、カカオポリフェノールは、特に炎症性腸疾患に対して、抗炎症活性を有していること、さらには腸疾患が大腸がんに進展するのを防ぐことが報告されています。Osakabe(2013)[10]によると、フラバン-3-オールは、生活習慣の乱れによって引き起こされた高血圧、脂質代謝、インシュリン抵抗性および肥満を改善するかもしれないと述べています。しかし、フラバン-3-オールによって心血管疾患のリスクを減らすと結論付けるには、それに係わるメカニズムをはっきりさせるための更なる研究が必要とされるとしています。更に、Acker(2013)[11]、Laura(2014)[12]により総説が出ているので参考にしてください。以下、機能ごとに詳しく紹介します。

引用文献

[1] B. Buijsse et al. Arch Intern Med. 2006, 166(4): 411-417

Cocoa Intake, Blood Pressure, and Cardiovascular Mortality The Zutphen Elderly Study

[2] M. Karim et al. J Nutr. 2000, 130: 2105s-2108s

Effects of Cocoa Extract on Endothelium-Dependent Relaxation

[3] ND. Fisher et al. J Hypertens 2003, 21: 2281-6

Flavanol-rich cocoa induces nitric-oxide-dependent vasodilation in healthy humans.

[4] KA. Cooper et al. Br J Nutr. 2008, 99: 1-11.

Cocoa and health: a decade of research.

[5] EL. Ding et al. Nutrition and Metabolism. 2006, 3: 2

Chocolate and prevention of cardiovascular disease: a systematic review

[6] G. Rimbach et al. Int. J. Mol. Sci. 2009, 10: 4290

Polyphenols from Cocoa and Vascular Health-A Critical Review

[7] R. Corti et al. Circulation 2009, 119: 1433-1441.

Cocoa and cardiovascular health

[8] DL. Katz et al. Antioxid. Redox. Signal. 2011, 15: 2779-2811

Cocoa and Chocolate in Human Health and Disease

[9] I. Andújar et al. Oxid. Med. Cell Longev. 2012, 2012: 906252.

Cocoa Polyphenols and Their Potential Benefits for Human Health

[10] N. Osakabe J. Clin. Biochem. Nutr. 2013, 52: 186-192

Flavan3-ols improve metabolic syndrome risk factors: evidence and mechanisms

[11] D. Acker et al. Journal of Chemistry. Volume 2013 (2013), Article ID 289392, 7 pages

Cocoa Polyphenols: Can We Consider Cocoa and Chocolate as Potential Functional Food?

[12] S. Laura et al. J. Clin. Hypertens. 2014, 16(2): 101-106

Chocolate-Guilty Pleasure or Healthy Supplement?

  1. 8

    う蝕(むし歯)

    開く

    歯については、Q15.で説明します。

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