日本の歴史

チョコレート工業の先駆

工業生産の始まり

チョコレートの普及にともない、家内工業から工場生産へ

明治32(1899)年 森永商店(現森永製菓)、チョコレートの製造はじめる

この年、森永商店は、輸入原料チョコレートからクリームチョコレートの生産をはじめました。日本のチョコレートの工業化のはじまりです。

明治37(1904)年10月にはクリームチョコレートの広告を報知新聞紙上に出しています。
同42(1909)年には板チョコレートの生産・販売をはじめました。我が国最初の板チョコです。

大正2(1913)年 不二家洋菓子舗(現不二家)がチョコレートの製造・販売をはじめる

大正3(1914)年 芥川松風堂(現芥川製菓)がチョコレートの製造・販売をはじめる

大正7(1918)年 東京菓子(のち明治製菓・現明治)、チョコレートの製造をはじめる

工業生産の始まり (カカオ豆からの一貫生産)

工業生産の始まり

国内でのカカオ豆からの一貫生産化によりチョコレートの量産化が図られ、価格も輸入品に比べて安くなり、さらにチョコレートの普及が進みました。

大正7(1918)年 森永製菓:カカオ豆からの一貫生産を開始

森永製菓は田町工場において日本ではじめて、カカオ豆からチョコレートの一貫生産を開始しました。

同年8月原料用ビターチョコレート、10月ポケット用ミルクチョコレートを発売しています。また、大正8年にはミルクココアを発売しました。日本のココア第一号です。

大正9(1920)年 アングロ・スイス・コンフェクショナリー:一貫生産はじめる

同社(のち日本カカオ工業・現存しない)は兵庫県尼崎市で一貫生産をはじめました。

大正15(1926)年 明治製菓(現明治)が一貫生産をはじめる

明治製菓は川崎工場で、チョコレートの一貫生産をはじめ、9月にミルクチョコレート、10月にココアを発売しました。ミルクチョコレートは、その後包装は何回か変わりましたが、製法は今に受け継がれています。

カカオ豆が輸入統計項目に分類される

昭和3(1928)年から統計項目に「カカオ豆」の記載があります。この年の輸入については数量表示はなく、金額だけが示されています。
チョコレートが国産菓子として盛んになってきた証です。