日本チョコレート・ココア協会
English サイトマップ
チョコレート・ココアの健康パワー基礎講座チョコレート・ココア大辞典統計資料チョコレート国際栄養シンポジウム協会について
Top > チョコレート・ココア健康講座 > Q10 チョコレート・ココアの研究が日本をはじめ世界中で進んでいると聞きますが、これまでにどんなことがわかっていますか? > Q10-1 心・脳血管疾患:Cardiovascular disease・Cerebrovascular disease 心不全(heart failure)、心筋梗塞(myocardinal infarction)、脳卒中(stroke) > 血圧

チョコレート・ココア健康講座

Q10

チョコレート・ココアの研究が日本をはじめ世界中で進んでいると聞きますが、これまでにどんなことがわかっていますか?

1

心・脳血管疾患:Cardiovascular disease・Cerebrovascular disease
心不全(heart failure)、心筋梗塞(myocardinal infarction)、脳卒中(stroke)

心・脳血管疾患とは、動脈にコレステロールや中性脂肪などが蓄積し、硬くなることで弾力性や柔軟性を失い血圧が上昇して高血圧になります。また、スムーズに血液が流れなくなることで、最終的には動脈の血流が遮断されて、酸素・栄養が重要組織に到達できなくなるため、冠動脈では、心筋梗塞、脳の血管であれば、脳梗塞などを引き起こす可能性がある疾患です。ここでは、それらの疾患の危険因子へのチョコレートやココアの効果を初期の介入試験からメタ解析の結果までを示します。

血圧:Blood Pressure

カカオポリフェノールと血圧との関係については多くの臨床研究がなされており、それらの臨床試験を統合的に評価するメタ解析がなされています。

代表的な介入研究

D. Taubert et al.(2003)
[1]
項 目 詳 細
被験者 被験者数:高血圧13名(男性6名 女性7名)
年齢:55〜64歳
BMI:21.9〜26.2 kg/m2
収縮期血圧:153.2 ± 3.9 mmHg
拡張期血圧:83.8 ± 3.5 mmHg
試験デザイン 無作為化クロスオーバー比較試験
試験食品
  1. (1)高濃度ポリフェノールダークチョコレート100 g
  2. (2)ホワイトチョコレート 90 g
含 量 ポリフェノール
(1)500 mg/100 g (2)0 mg
摂取期間 14日間(ウォッシュアウト期間:7日)
結 果 摂取14日後において、ホワイトチョコレート摂取群(1)と比較してダークチョコレート摂取群(2)では収縮期血圧(5.1 ± 2.4 mmHg, P < 0.01)、拡張期血圧(1.8 ± 2.0 mmHg, P = 0.02)ともに有意な低下が認められました。
D.Taubert et al.(2007)
[2]
項 目 詳 細
被験者 被験者数:高血圧44名(男性20名 女性24名)
年齢:56〜73歳
  1. (1)高濃度ポリフェノールダークチョコレート摂取群
    被験者:22名
    年齢:63.4 ± 4.7歳
    BMI:24.0 ± 1.6 kg/m2
    収縮期血圧:147.7 ± 7.1 mmHg
    拡張期血圧:86.4 ± 4.1 mmHg
  2. (2)ホワイトチョコレート摂取群
    被験者:22名
    年齢:63.7 ± 4.8歳
    BMI:23.9 ± 1.5 kg/m2
    収縮期血圧:147.5 ± 8.0 mmHg
    拡張期血圧:86.7 ± 3.8 mmHg
試験デザイン 無作為化並行群間比較試験
試験食品
  1. (1)高濃度ポリフェノールダークチョコレート6.3 g
  2. (2)ホワイトチョコレート5.6 g
含 量 ポリフェノール量(Catechin, Epicatechin, Epicatechin-gallate, Procyanidin dimer-pentamer)
(1)30 mg/日 (2)0 mg
摂取期間 18週間
結 果 摂取前と比べて、ダークチョコレート摂取群(1)では収縮期血圧(2.9 ± 1.6 mmHg, P < 0.01)、拡張期血圧(1.9 ± 1.0 mmHg, P < 0.01)ともに有意な低下が認められました。一方、ホワイトチョコレート摂取群(2)では有意な変化は認められませんでした。
D. Grassi et al.(2008)
[3]
項 目 詳 細
被験者
被験者数:
高血圧および耐糖能異常19名(男性11名 女性8名)
年齢:
44.8 ± 8.0歳
収縮期血圧:
(24時間 134.6 ± 4.4 mmHg、昼間 139.5 ± 4.4 mmHg、夜間 124.9 ± 5.5 mmHg)
拡張期血圧:
(24時間 86.8 ± 3.7 mmHg、昼間 90.9 ± 4.0 mmHg、夜間 78.7 ± 4.4 mmHg)
試験デザイン 無作為化クロスオーバー比較試験
試験食品
  1. (1)高濃度フラバノールチョコレート100 g
  2. (2)ホワイトチョコレート100 g
含 量 ポリフェノール量 (エピカテキン、カテキン、ケルセチン、ケンフェロール、イソラムネチン)
  1. (1)1,008 mg/100 g
  2. (2)0.13 mg/100 g
摂取期間 15日間(ウォッシュアウト期間:7日)
結 果 摂取前と比べて高濃度フラバノールチョコレート摂取群(1)では収縮期血圧(3.82 ± 2.40 mmHg, P < 0.0001)、拡張期血圧(3.92 ± 1.98 mmHg, P < 0.0001)、24時間収縮期血圧(4.52 ± 3.94 mmHg, P < 0.0001)、24時間拡張期血圧(4.17 ± 3.29 mmHg, P < 0.0001)ともに有意な低下が認められました。一方、ホワイトチョコレート摂取群(2)では有意な変化は認められませんでした。

代表的なメタ解析及びレビュー

  • D. Taubert et al. (2007) [4]:5件の臨床研究のメタ解析
  • S. Desch et al. (2010) [5]:10件の研究のメタ解析
  • K. Reid et al. (2010) [6]:15件の研究のメタ解析
  • K. Reid et al. (2012) <Cochrane Hypertension group> [7]:20件の臨床研究

全てのメタ解析により、高濃度フラバノールカカオ製品には2週間以上の継続的な摂取により収縮期血圧および拡張期血圧を有意に低下させる効果があることが認められました。しかし、Reidら(2010)のメタ解析によると、収縮期血圧が140 mmHg以下または拡張期血圧が80 mmHg以下の被験者に対しては有意な効果が認められませんでした。また、Reidら(2012)のメタ解析によると、50歳以下の被験者の方が有意な効果が認められました。
以上のことから、高濃度フラバノールカカオ製品の継続的な摂取は血圧を低下させ、特に血圧が高い方または50歳以下の方に対して血圧を下げる有効な方法の一つであり、他の治療方法を補完し心血管疾患リスクの低減に寄与することが期待されます。

代表的な総説

  • A. Jumar et al. (2016) [8]:レビュー

引用文献

[1] D. Taubert et al. JAMA. 2003, 290: 1029-1030

Chocolate and blood pressure in elderly individuals with isolated systolic hypertension.

[2] D. Taubert et al. JAMA. 2007, 298: 49-60

Effects of low habitual cocoa intake on blood pressure and bioactive nitric oxide: A randomized Cotrolled Trial

[3] D. Grassi et al. J Nutr. 2008, 138: 1671-1676

Blood pressure is reduced and insulin sensitivity increased in glucose-intolerant, hypertensive subjects after 15 days of consuming high-polyphenol dark chocolate.

[4] D. Taubert et al. Arch. Intern. Med. 2007, 167(7): 626-34

Effect of Cocoa and Tea Intake on Blood Pressure: A meta-Analysis.

[5] S. Desch et al. Am J Hypertens. 2010, 23: 97-103.

Effect of cocoa products on blood pressure: systematic review and Meta-Analysis.

[6] K. Reid et al. BMC Med. 2010, 8: 39

Does chocolate reduce blood pressure? : A meta-analysis

[7] K. Reid Cochrane Database of Systematic reviews, 2012

Effect of cocoa on blood pressure

[8] A. Jumar. et al. J Clin Hypertens. (Greenwich), 2016, 18: 352358

Cocoa Flavanol Cardiovascular Effects Beyond Blood Pressure Reduction

このページのトップへ
サイトポリシープライバシーポリシー
Copyright (c) chocolate & cocoa association of japan All right reserved.